仕事に疲れたら島に行け!国内50島以上まわったカウンセラーが選ぶ癒される穴場ベスト3
長い間仕事をしていると、どうしても嫌になったり、精神的に疲れてしまったりすることはあると思います。
そして、きっとこう思うでしょう。
「どこか、遠くへ行きたい・・・」
でも、その「遠く」って、どこ??
…ということで、都会の人にはほとんど知られていないけれど、素朴だからこそ癒される穴場的な島を3つご紹介いたします。
仕事に行き詰まったり、人間関係に疲れてしまったり、本当に参ってしまった時には、思いっきり環境を変えてリフレッシュすることが、ものすごく効果的です。
私の友人でも2年間、うつ病で苦しんでいたときに、思い切って海外のリゾート地の島に一人旅に出たら、帰国後にうつ病が治っていた、ということがありました。その方は、今、家庭も作って幸せに暮らしています。
その方は海外まで行ってしまったのですが、日本国内にも素敵な島はたくさんあります。
今度の週末に有給休暇をくっつけて、ぜひ訪れてください。
それでは、第3位からの発表です。
第3位:直島(香川県)
香川県の瀬戸内海に浮かぶ直島(なおしま)。アートの島として、知る人ぞ知る島ですが、島のあちこちに面白い美術館やオブジェがあって、アート好きにはたまらない島です。
3年に一度開催される「瀬戸内国際芸術祭」の中心的な島でもあります。
癒されポイントは、美しい風景と刺激的なアートです。
ベネッセハウス
ベネッセハウスは、あの進研ゼミでもおなじみのベネッセが運営している宿泊施設です。
しかし、ただの宿泊施設というには説明できないくらいユニークなホテルになっています。ホテル、というよりも、美術館のなかに宿泊する部屋がある、と言ったほうが良いかもしれません。
ホテルの部屋からは、こんな風景を眺めることができます。
ベネッセハウスは「ベネッセハウスミュージアム」という現代アートを主に扱っている美術館の中に部屋があります。つまり、部屋を出ると、そこはもう美術館の中なのです。
…ということは、美術館が閉館した夜でも、誰もいない美術館を独り占めすることができるのです。まさにリアルでナイトミュージアムを体験することができます。
ベネッセハウスは客室からの眺めも良いし敷地も広いし、希望者にはアートツアーに参加できたりと、本当に素晴らしいところです。
しかし、欠点もあります。
それは、宿泊料金が高いこと。安くても1泊素泊りで2万円以上します。
それから、予約が取りにくいことです。人気がありすぎるのか、どの部屋も3ヶ月くらい先まで予約で埋まってしまっています。宿泊しようと思うとかなり前から計画しないと宿泊できない、というのが欠点です。
地中美術館
地中美術館は建築家の安藤忠雄氏が手がけた美術館です。モネの絵を中心に、とても贅沢な空間でアートを鑑賞することができます。このような美術館を他の場所に作ろうと思ってもできないでしょう。まさに、直島に訪れないと体験できない不思議な空間だと思います。
人が多い時は整理券が配布されるので、ふらっといつでも入場できるというわけではありませんが、そのぶん、館内は込み合うことなく落ち着いてまわることができます。
家プロジェクト
家プロジェクトは直島・本村地区において展開するアートプロジェクトで、民家を利用して現代アートを展示しています。民家とアートの融合ということで、こちらも不思議な体験ができると思います。
他にも、直島銭湯「I♥湯」など、面白い施設がたくさんあって、素朴な島ながらも、非日常感が味わえます。
交通:
香川県高松港から船で1時間くらいです。
注意事項:
直島のアート施設は、ベネッセハウスミュージアムを除いて月曜日が休みなので、アート施設をいろいろまわろうとしている人は月曜日は避けた方がいいです。
第2位:粟島(新潟県)
第2位は、新潟県の粟島(あわしま)です。粟(あわ)のように小さい島、ということで「粟島」という名前になったとか。
新潟県の佐渡島は有名な島ですが、その横に位置する粟島については、ほとんどの人が知らない島だと思います。
人口も300人弱の小さな島で、実際に上陸してみて「何もない島」だと思いました。
…が、「何もない島」には、何かがあるのも「何もない島」の魅力です。
サイクリング
自転車では、2時間くらいあれば一周できてしまうくらいの小さな島です。夏でもほとんど観光客はいない感じでした。しかし、何もないぶん、ゆっくり静かに過ごせたのも事実です。
島の観光案内所では、自転車のレンタルをしています。以前は町役場がレンタサイクルをやっていたので、利用料金もとても安かったのですが、現在でも同じ利用料のようです。
島はアップダウンがありますが、島の高いところから見る景色が絶景です。
ほとんどの人は訪れたことない場所だと思うので、こうした風景を眺めることができるのは自分だけだ、という妙な優越感に浸れたりもできます。
とにかく観光地化されていなくて、非日常的な素朴な雰囲気を味うことができます。
大謀網漁見学
早朝4時半ごろに起床すれば、漁船に乗って、大謀網漁という大型定置網の見学をすることができます。前日までに民宿などを通じて予約する必要がありますが、漁船に乗るという体験はなかなかできないので、ぜひ体験しておきたいイベントです。
朝起きて、漁港で待っていると、ぶっきらぼうだけど優しい漁師さんが来て漁船に乗せてくれます。体験料は千円で、直接漁師さんに手渡します。救命胴着をつけて出発です。
途中、船から見える朝日がきれいで感動します。
定置網漁は、2隻の船が網を引きあって魚を追い込むもので、ほとんどのお魚がタイとトビウオでした。
島の名物 わっぱ煮
この粟島の伝統的な名物が「わっぱ煮」です。
わっぱ煮とは、お味噌とネギと魚を入れたわっぱの中に、真っ赤に焼けた石を投入して一気にお湯を沸騰させてつくる島の伝統料理です。
各家庭でお味噌の個性が違うため、どの民宿に泊まるかで、違った味を楽しめるとのことです。
島の民宿では、オーダーすると夕食時などに作ってくれます。
他にも、港の近くに温泉や喫茶店、おみやげ屋さんなどがあって、ゆっくりゆったりするにはとてもいい島だと思います。
私は誰もいない海岸で波を見つめながら、ぼおーーーっとしていました。
温泉も2回くらい入ったりしてとてもリラックスできたことを覚えています。
交通:
新潟駅から在来線で村上駅まで行き、そこからバスか乗合タクシーで岩船港に行きます。
岩船港からは、粟島汽船で普通船で90分、高速船だと55分です。
高速船のジェットフォイルが快適でおすすめです。私が乗船した時には、最新鋭の立派な船なのに乗客は私ひとりだけでした。
第1位:小値賀島(長崎県)
会社員が仕事に疲れた時に、ぜひ訪れたい島の第1位は、小値賀島(おぢかじま)でした。
小値賀島は長崎県の五島列島にある人口2千人あまりの小さな島です。
この小値賀島のコンセプトは「暮らすように旅をする」
つまり、名所旧跡を巡るというよりも、旅の間、島に暮らすように過ごすと島の良さがわかる、と言ったところだと思います。
ここの島観光の特徴は、おぢかアイランドツーリズムが全面的にバックアップしてくれること。
観光案内所のような機能を持っていますが、もっと島を良くしようと有志が集まって運営しています。
島に到着したら、わからないことは、港の受付にある小値賀アイラインドツーリズムの案内所でいろいろと聞いてみるとよいでしょう。とても親切に教えてくれます。
古民家ステイ
古民家ステイは島の古民家を現代風にリフォームした宿泊施設です。小値賀アイランドツーリズムが運営しています。古民家は一棟貸しで、いくつかの様式があります。食事はついていませんが、朝食は配達してくれるサービスがあります。
ひとりでも宿泊できる古民家もあって、実際に泊まってみると、なんだか贅沢な感じですが、ほっこりとした落ち着き感を味わうことができます。
野崎島
朝と夕方に小値賀港からおとなりの野崎島へ船が出ています。野崎島はかつては人が住んでいて小学校もありましたが、今は無人島で廃墟となった家々がたくさんあり、なんだか不思議な光景が広がっています。
無人島なので、鹿が繁殖していて、まるでサバンナにでもいるような感覚で、島のあちこちで見ることができます。
この島の最大の見所は、旧野首教会です。
もともと長崎県は昔からキリシタンの多い地域でしたが、野崎島にも人が住んでいた当時のままの教会が保存されていて、中をみることもできます。
太陽が出ているときは、教会のステンドグラスが美しく映える姿が印象的です。
野崎島は無人島ですが、昔の小学校を簡易宿泊所に改修しており、事前に小値賀アイランドツーリズムに届け出ていれば、宿泊することもできます。
ポットホール
小値賀島には不思議な丸い石があり、その石が収まっている穴をポットホールといいます。
波に洗われてまん丸の石になったようで、御神体として祀られています。
そのポットホールのある海岸が小値賀島のシンボルにもなっており、とても景色の良いイチオシの場所です。
小値賀島は小さな島ですが、こうした地域を盛り上げようと頑張っている人がいたり、素朴すぎて島の人には普通の景色でも、珍しいものがあったりして、とてもユニークな島です。
どっぷりと島の魅力を味わうには、民泊に参加するのも良いでしょう。島の人と一緒に夕食を作ったり島の日常を体験することができます。
島をゆっくりと暮らすように旅することもできるし、アクティブに島の名所を巡ることもできます。
魚介類も美味しいですし、観光地化されていないので、のんびりゆったりと時間を過ごすことができる貴重な島だと思います。
とても小さな島ですが、都会からIターンでやってきた若い人も多く住んでいたりして、知る人ぞ知るお気に入りの島として少なからずファンもいるようです。
交通は、長崎県の佐世保港からフェリーで3時間、高速船で90分と、けっしてアクセスの良い島ではありませんが、行けば、きっと満足する時間を過ごせると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本自体が島国なので、実際に小さな島に行くと癒されると感じる人も多いと聞きます。
他にも素敵な島はたくさんあるのですが、実際に訪れてみて、すごく癒された島をご紹介しました。
1位:小値賀島(長崎県)
2位:粟島(新潟県)
3位:直島(香川県)
…という順位でしたが、人によっては、精錬された雰囲気のある直島が一番いい!と感じる人もいるかもしれません。
小値賀島や粟島はマイナーな島で、ガイドブックなどの観光情報がほとんどない島ですが、こうしたところに、日本の魅力がいっぱい詰まっていると思いました。
そして、島に訪れたときに感じるのは人の優しさです。
都会に住んでいると、街で知らない誰かとすれ違っても挨拶することはないと思いますが、島では、小学生の子供でも元気に「おはようございます!」「こんにちは!」とあいさつしてくれます。知らない人でも、挨拶するのは普通の光景だそうです。
きっと、本来は、島の生活が普通なのだと思いますが、匿名性の高い都会で過ごしていると、こうした本質的なことを忘れてしまっているのかもしれません。
仕事に行き詰まってしまった・・・
職場の人間関係に疲れてしまった・・・
…と感じたならば、すぐに島に行きましょう。
都会で疲れた心を癒してくれるとともに、忘れていた大切な何かを思い起こさせてくれます。