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春は別れのとき。でも物語が生まれる季節でもある

 
この記事を書いている人 - WRITER -
心理カウンセラー/調香師 「すべての人が自分らしく生きられる社会」を夢見て、心優しくも励ましが必要な人たちの手助けになればと思っています。 フレグランスデザインでは、あらゆる香りを創ることができます。
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春は別れの季節と言います。

学校の卒業式や引越し、会社の人事異動や定年退職など、人生の節目を迎えることが多い季節だと思います。

この節目の季節を、どのように過ごしたらよいのでしょうか。

 

やがて渡り鳥は雲の間に隠れてしまう/鳥雲に(とりくもに)

 

鳥雲に(とりくもに)という言葉あります。

冬の間、日本で過ごしていた渡り鳥が、春になって、北方へと帰郷してゆきます。

その渡り鳥が、空高く飛んでいき、雲間に隠れて見えなくなる様子を「鳥雲に」と言います。

 

渡り鳥が一時的にも日本で暮らし、馴染みが出て来た頃に、鳥が空に消えていくのは、いつも繰り返される現象とはいえ、寂しくなるものです。

学校での卒業も、会社での人事異動や退職も、今まで慣れ親しんだ仲間が、どこか別の場所へと旅立っていくところい立ち会うのは、とても寂しくなる瞬間だと思います。

その日がくれば、もう次の日には、いつものところにいない・・・。

 

季節は、春本番となり、野花も桜も、一年でいちばんカラフルな時期を迎えるというのに、その華やかさの裏では、繰り返される別れがあるのです。

 

春は物語が生まれる季節でもある

 

春は別れの季節です。

特に3月には、この人とお別れしなければならない、ということが多くなると思います。

人は、別れの時期が近づくと、多少なりともセンチメンタルな気分になるものです。

送る人も送られる人も・・・。

このような時だから、聞ける話もあります。

「もうなかなかお会いできないから」と、少し心の深いところにしまっていた物語を聞けることがあります。

 

私は、会社にいたときに、ある人から
「あなたがいたから、仕事で辛いことがあっても、こうして今まで頑張ることができた」
と言われたことがあります。

これだけ書くと、なんだかどこにでもあるようなチンケなセリフとなってしまいますが、この方とは、職場も離れていて、年に数回、出張の時だけお目にかかる人でした。

ですから、別れの時に、急にこんなことを言われてびっくりしたわけです。

 

おそらく普段であれば、いきなりこのようなことを真顔で言うのは、とても恥ずかしいことだったのかもしれません。

 

しかし、別れ、という締め切り効果で、
「今、言わないと、ずっと伝えられないままになってしまう」
と思ったのでしょう。

こちらとしても、今まであまり積極的な会話がなかったので驚いたのですが、このようなことを思っていることがわかって、嬉しく温かな気持ちになりました。

同時に此の期に及んで「私はあの人のことをそれほど関心を持って接していなかった」という後悔も生まれて来てしまいました。

 

でも、これをきっかけに、連絡先を交換して、何かあれば繋がることができるような関係になりました。

別れをきっかけに、改めて出会うことができた、という感覚です。

 

伝えておきましょう、今のうちに

 

普段、何気なく接している周囲の人々とも、いつかは別れの時がきます。

日本に暖かな春が来て、渡り鳥が飛び立ってしまうと、もう雲の間に消えていくのを、遠くから眺めることしかできません。

でも、飛び立つ前ならば、その鳥たちの気持ちを知る機会があります。

伝えたいことがあれば、伝えましょう。

そして、聞いておきたいことがあれば、聞きましょう。

 

別れは必ずやって来ます。

雲間に消えてしまう前に、内に秘めた物語に触れておきたいものです。

 

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