会社で仕事を頑張りすぎてしまうあなたが無理なく楽になる2つの方法
「会社に自分の人生をささげ過ぎている」ということ感じたことはありませんか。
「仕事が忙しい」ということを理由にして、毎日残業して、休暇も取らず、自分の自由は後回しにして会社に身を捧げてしまうことです。
特に年齢が若い時には、こうして頑張ってしまうことが多いと思います。
仕事をやっていないと、「あいつは仕事をしない」とかの評判を気にしたりすると、なかなか手を抜かずにやってしまうものです。でも、それって苦し過ぎますよね。
真面目な人ほど、そういう会社生活を送ってしまうことになります。
なぜ、真面目な人は、過剰とも言えるほどがんばってしまうのでしょうか。
そして、がんばる気持ちを尊重しつつ、もっと楽に仕事をする方法はないのでしょうか。
仕事を頑張りすぎてしまう理由
人は他人のためにはがんばってしまう
会社という組織の中に身を投じてしまうと、あまり自分らしさというものが求められません。歯車のひとつとなって、売上アップや経費節減など、会社の経営目標に向かって頑張ることが求められます。
システムエンジニア(SE)であれば、システム開発で目の前の納期に間に合わせるように必死で頑張るはずです。毎日残業し、時には休日出勤し、体調が悪くても目の前の仕事を頑張る。たとえ、それが自分の得意な事ではないとしても。
組織の一員なわけですから「みんな頑張っているから自分だけ帰宅するわけにはいかない」とか、「頑張っておかないと自分の評価が下がってしまうのが怖い」とか、いろいろ気にしながらがんばるわけです。
こうした組織に属していても、自分に与えられた仕事に使命感をもってやっている限りにおいては、多少、仕事がきつくても大丈夫だと思います。
でも、そうでない場合には、自分以外の何かに追われるように仕事を続けてしまうでしょう。
この頑張りを自分のために使ったらもっと有意義なのに…。
会社のためには、すごく頑張るのに、自分のためには頑張れない…。
・・・こういう感じなってしまうと、なんだかすごく切ない思いがします。
いったい、自分が会社のために頑張るというのは、どうしてなのだろう。
もちろん、周囲の目とか、自分の評価を気にするとか、自分がお給料をもらう場所がなくなってしまうのが困る、とか、いろいろあるのだと思います。
でも、常に会社優先で、自分のことを後回しにしてしまう生活って、やっぱり切なく感じます。
「周りに迷惑をかけたくない」という思いが、ついつい頑張りすぎにつながってしまいます。
「周りという他人」のためには、自己犠牲であっても頑張ってしまうのです。
使命感で頑張ってしまう
周囲を気にして、というよりも、「この仕事は極限まで頑張るべきなのだ」という「頑張るスタイル」を守り通すべく頑張ってしまう人がいます。これも真面目な人に多い傾向です。
仕事に使命感を持つことはとても良いことだと思います。本当に使命感を持っているのであれば、その仕事は、その社員にとって天職かもしれませんし、やりがいのある仕事、好きな仕事をやっているのかもしれません。
しかし、そうではなく「頑張るスタイル」を貫くために、仕事を頑張りすぎてしまう場合には要注意です。仕事自体は嫌な内容でも「仕事に対しては頑張るべき」という「べき論」の価値観である場合には、自分のキャパシティいっぱいまで頑張ってしまいます。
パーキンソンの法則というものがあります。
その第1法則は
「仕事の量は、与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」
というものです。
仕事の締め切りまで10日間あれば、その10日分の仕事を作り出してしまうということです。
もし、あと3日しか時間がなければ要領よくその3日間で仕事を片付けることが可能なのです。でも、10日間あると思うと、その締め切りギリギリまで仕事を増やしてしまいます。
その間、ずっとハイテンションで頑張ってしまうのです。
仕事を頑張りすぎても虚しい理由
実は、頑張って会社に尽くしたとしても、意外とその効果は限定的ということを知ると虚しくもなります。それは、次のような理由です。
頑張りすぎても周りが評価してくれるとは限らない
周囲に迷惑をかけないように、、、と頑張っているあなた。
確かに、頑張ることで周囲への迷惑をかける頻度は低下していると思います。
ただ、残念ながら、だからと言って、評価が上がるか、といえば微妙なところです。
会社での評価が時に理不尽であることは、多くの人が感じていると思います。
評価が仕事の頑張り、ではなく、上層部と仲良しだったり、業務終了後の飲み会によく参加して愛想がいい、など、仕事以外で評価が決まるようなことが残念ながらあります。上層部は表立ってはそのようなことは言いませんが(裏では言っていたりします)、実際に、杓子定規に規定に書いてあるような評価基準で決まるわけではないのです。
こうしたことから、頑張りすぎることが、他人に対してマイナスにはならないかもしれません。しかし、評価の点で言えば、あなたにとってプラスにもならないことが多いのです。
会社ではたいしたスキルは身につかない
会社に一生懸命に身を捧げても、たいしたスキルは身に付きません。
リクルートとか電通とかマッキンゼーのコンサルとか、そういうアイデアで常に勝負している会社であれば、仕事を一生懸命にやることで、何かをクリエイトしていくスキルは身につくのかもしれません。
でも、そうでない場合には、会社の仕事、特に事務の仕事って、10年やっても、自分に何か自信のあるスキルなんてない!って感じる人が多いと思います。
私も新卒で入社して10年以上も会社生活をしていましたが、スキルらしいスキルは身についていないような気がします。
そう言うと「それはスキルを身につけよう努力していないから自業自得だ」と言われてしまうかもしれませんが、周囲を見渡しても「あいつ、長い間勤務しているだけあって高いスキルを身につけたな」と感じる人はいません。
「会社だって、いろいろ学びはあります!」
…とシャウトする人も多いですが、残念ながら、その会社の外に放り出されて一人で稼ぎ出す力は身に付かないのが現実です。
会社で一生懸命に身を粉にして働いてもこうなのです。
「会社に就職するという選択をした時点で、会社に100%身をささげるのは当たり前。それが会社員でしょ」
…ということも、特に年配者には多い考えですが、それは、自分のやりたいことと会社の仕事内容が一致しているときはいいでしょう。
そうでなければ、貴重な自分の時間を会社に注入するのは、もったいないです。
頑張りを尊重しながら楽に仕事をするにはどうすればよいのか
あなたが仕事を頑張りすぎてしまうのは、根が真面目であったり、他人に迷惑をかけたくないと言う優しい気持ちが、頑張りのスタイルを生み出してしまうのです。
頑張りすぎの奥底にあるあなたの本質はとても素晴らしいものだと思います。
会社の中には、要領よく省エネモードで仕事をしている人もいると思います。それでも、自分のエネルギーを使って頑張ってしまうのですから、その心意義を否定したくはないです。
でも、頑張りすぎるキャラクターを尊重しながらも、もっと楽に仕事をする方法があります。
「頑張りのハードル」を果てしなく上げてしまうことを知る
会社に一生懸命尽くして頑張ってきたあなた。
ただ、それは、周囲の社員に対しては、あなたの頑張りのハードルを知らず知らずのうちに上げてしまうことにもなりかねません。
例えば、あなたが、ずっと夜遅くまで仕事をしていたとします。
先週まで夜の23時ごろまで頑張っていていつもあなたがオフィスの戸締りをしていました。ところが、今週はそれよりも1時間早く22時ごろに帰宅できるようになったとします。すると、たまたま、その日、夜遅くまで残っていた別の社員が「今日は帰るのが早いですね」と言われるようになります。
22時は十分に遅いにもかかわらず、定時で帰宅している社員もたくさんいるにもかかわらず、です。
そうすると、「いつも戸締りして帰るあなた」というイメージが標準として定着してしまい、それよりも早く帰ると「今日は帰るのが早いな!」という印象になってしまうのです。
頑張りはこうした負の印象のスパイラルを生んでしまいます。
こうしたことを防ぐためにも、「頑張りのハードルを上げてしまう」という意識を持つだけでも、少し自分の頑張りを見直す機会になります。
頑張りの一部を自分のためにも使ってあげる
あなたの頑張りすぎるエネルギーをあなた自身に対しても注いであげてください。
仕事に注いだ100%のエネルギーは結局50%くらいに減衰してしまいます。
これは先ほど述べたように、現実の評価に結び付かなかったり、頑張った分のスキルが身に付かなかったりするからです。
だから、100%会社に自分のパワーを注いでしまうのではなく、余力を残して、そのぶんは自分自身に対してパワーを使ってあげる。
そんなライフスタイルのひとつが、パラレルキャリアの効用だと思っています。
私の場合は、ほぼ100%会社に身を捧げるような生活をしてきてしまったから、今、後悔しているわけです。
もう少し、自分に優しくしてあげればよかった…。
そうならないためにも、余力を残して仕事をしましょう。
会社はあなたに対して、最終的には、たいしたことはしてくれないのですから。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
こうして考えていくと「会社に自分の人生をささげすぎる必要はない」ということがわかると思います。
頑張りすぎは、かえって「頑張りのハードル」を上げてしまう、と意識する
がんばりの一部を自分に対して使ってあげる
…こうしたことで、頑張りの気持ちを尊重しながら、会社に尽くしすぎないスタイルを作ることができます。
会社は自分の人生を幸せに生きるためのひとつの手段にすぎないのであって、目的ではありません。
ぜひ、会社というボードゲームの一つのコマではなく、自分自身が主人公として会社を利用するマインドとスタイルを獲得してください。