仕事の課題が自然に解決してしまう方法があったらどうでしょうか
仕事をしていると、時にトラブルやパプニングなど、問題が発生することがあります。そして、その問題は、仕事のエネルギーを結構奪われるものです。
何も問題が起きずに、平穏にその日1日が終了すれば、残業せずに帰宅することもできるかもしれません。
しかし、問題が発生すると、その対処に追われ、ルーティーンで行なっている仕事は後回しになり、結局、残業して対応する羽目になります。
できれば、いつも平穏に物事が過ぎ去ってくれれば良いのですが、トラブルが起きてしまうと、「今日はツイていないな…」と凹んでしまうかもしれません。
まったく問題がなく仕事が進めば理想的なのですが、なかなかゼロにするのは難しいでしょう。トラブルは思わぬ事態で発生するからです。
今回は、トラブルはゼロにはできないものの、起きてしまった問題が自動的に解決していく方法について考えてみます。
職場で発生するトラブル
会社では、トラブルが発生しないようにコントロールしながら仕事をしているはずですが、予期せぬ事態が発生します。例えばシステムトラブルです。
以前、こんなことがありました。
システムトラブルでアナログな対応をする羽目に
会社のほとんどのメンバーが利用している物品の在庫を管理しているシステムがありました。社内だけではなく、取引先の方も、オンラインで物品を注文したりと、広く利用しているものでした。
ところが、午後になって、急に取引先からの注文データをシステムが受け付けなくなってしまったのです。
明日には物品をお届けしなくてはならないので、このまま放置しておくわけにはいきません。
急いでシステムの中身をエンジニアが調べますが、原因がわかりません。時間だけが過ぎていき社員の間にも焦りが見えてきます。
「こうなったら人海戦術で、注文内容をそれぞれ聞き取って手書きで対応するか」
…ということになりそうでした。
しかしながら、手書きで対応するとなると、膨大な時間がかかりますし、取引先全部に電話したりファックスを送信したりする作業が発生してしまいます。
いったいいつ業務が終わるのか、まったく予定が立ちません。
それに、取引先をずっと待たせるわけにはいかないのです。
そのとき、システムを調べているエンジニアから第一報が届きました。どうやら無効なデータが入り込んでしまい、そのデータのせいでシステムが止まってしまっているようだ、とのことでした。
その悪さをしているデータを取り除くのは、他のデータにも影響を及ぼしかねず、すぐには解決しないようでした。
これは時間的にも、いよいよ人海戦術で注文内容を手書きでやらなくてはならないか、と、そう考えた時です。
「サーバを再起動したら直りました!」
・・・と、あっけなくトラブルは解消されたのでした。
その後、多少残業にはなりましたが、人海戦術をすることもなく、無事に当日の業務を終えることが出来ました。
取引先が工期の延長を申し出てきた
ほかには、通信回線の設置工事を発注した時のことです。取引先のスケジュールの関係で、こちらが考えていた締め切りに間に合いそうもない、という連絡があった時がありました。
締め切りに間に合わないと、それ以降の工期も、すべて後送りの調整をしなければなりません。社内はもとより、別の業者さんの工程も調整しなくてはならないのです。
「まいったなぁ・・・」
…と悶々としてしまいましたが、社内の関係部署や別の業者さんに電話で調整することが、どうにも気が引けてできません。
ただ、何もしないわけにはいかないので、覚悟を決めて1件1件、工程調整しようと電話番号を調べていた時でした。
そんなときに、メンバーから一報が入ります。
「さきほどの工期延長の件ですが、なんとかこちらの工期に間に合わせてくれるという連絡が入りました!」
こうして、他の業者さんにお詫びと工期調整の連絡をしようと思っていたところに、吉報が入って、寸前で問題解決されました。
まったく論理的ではない方法で問題を解決していた
こうして見ると、私自身は何もしていないようですが、結果として問題が解決されました。
いったい、何をしたのでしょうか。
ちなみに論理的に解決する方法
普通、会社の中では、リスク管理ということをやっていて、あるトラブルやクレームがあった時にはこのような対処をする、というマニュアルのようなものを決めています。
リスクが発生したら、会社としては、このような方法で対処しましょう、ということが決められているのです。
それは、会社にとって大きな影響を受けるような事象については文書化までされていることが多いのですが、日々の業務で発生するような実務的な問題についてはカバーしきれていないことが多いのです。
想定されるすべてのトラブルについて、対処法を網羅したマニュアルを作ってもよいのかもしれません。しかし、分厚いマニュアルになるでしょうし、トラブルが起きた時に、そもそもその内容を正確に覚えているか、とか、どのへんに書いてあるのかを素早く調べるのも大変でしょう。
実は、勝率100%ではないにせよ、かなりの確率で自動的に解決する方法があります。
まったく論理でない方法で解決する方法
「まったく論理的ではない方法」なので、会社員の人には受け入れ難いかもしれません。
しかし、私は、通常業務におけるトラブルは、ほとんどこれで解決していた、ということに気がつきました。
それは「シンクロニシティ」です。
シンクロニシティとは共時性とも言いますが、意味ある偶然の一致というほうが、わかりやすいかもしれません。
先ほどの2つの例でいうと、
システムトラブルのほうは、サーバを再起動したらトラブルが直り、注文内容を手書きで対応することは避けられました。
工期延長の件は、ほかの業者さんに電話しようと思ったところで、解決の一報が届きました。
要するに、ある意味、よく言えば、いいタイミングで問題が解消したわけです。(悪い意味では、解決がギリギリすぎる、ということですが)
自分がトラブル解決のために積極的な行動をとらなかったのですが、自然に解決してしまったわけです。運が良かった、と言えば、運が良かったのかもしれません。
でも、こうした運の良さは、実はコントロールされていたかもしれないのです。
それでは、こうしたシンクロニシティを積極的に起こしていくにはどのようにしたら良いのでしょうか。
シンクロニシティは瞑想で起こりやすくなる
瞑想というと、怪しいとか、わけがわからない、とか宗教的だ、と感じる人もいるかもしれません。
確かに、特定の宗教と結び付いたような瞑想もありますが、今ではマインドフルネスといって、瞑想から宗教色を取り除いて、純粋に瞑想効果を味わえるように開発された手法も出てきました。
マインドフルネスとは、心が満たされている状態、「今、ここ」に意識を向けている状態と説明されることが多いです。そうした状態に導くメソッドとして瞑想があります。
瞑想法にはいろいろな種類がありますが、一般の人でも簡単にできるものとして、最近、広まってきたのが、「呼吸に意識を向ける」という瞑想法です。
マインドフルネス瞑想というと、この「呼吸に意識を向ける」というメソッドを指すことが多いです。
呼吸に意識を向ける瞑想のやり方
- 静かな場所で椅子に腰掛けます(床にあぐらでも可)
- チーンという優しい音のなるタイマーで10分から20分までの好きな時間をセットします
- 目をつぶって呼吸に意識を向けます
- 呼吸は自然な呼吸であまりコントロールしないようにします
- 息が出て行っているなぁ、とか入ってきたなぁ、ということを観察します
- この呼吸を観察することをタイマーが鳴るまで(10分から20分)行います。
*上級者は30分が最適と言われますが、初心者の方は20分が限度とされています - チャイムがなったら目をつぶったまま3分間、静寂の中で過ごします
- 3分間経過したらゆっくりと目を開けます
これを毎日行います。
すると、コップに水が溜まってくるように瞑想効果が蓄積されていきます。
コップから水が溢れるくらいになってくると、シンクロニシティが頻繁に起こるようになるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
仕事の問題解決には論理的でない方法もあることをお伝えしました。
それは瞑想によるシンクロニシティにより、物事をタイミングよく解決していく方法です。
一見、何の根拠もないようで、どことなく頼りない感じもしますが、自分以外の何かが勝手に解決してくれるので、いちばん省エネ的な問題解決法です。
そうはいっても、なかなか初めはシンクロ二シティのような、ふわっとしたものについては、信頼が置けないかもしれません。
最初は、誰にも言わずに、個人的に試してみて、「あ、そういえば、大変なことになる前に解決しているかも!」となれば、だいぶ信頼度が増してきたと言えます。
普段は、いわゆるリスク管理などの伝統的な問題解決方法(予防法)を活用していてもよいと思います。しかし、いざという時のために、こういったシンクロニシティのような解決法も持っておくと、いくぶん安心するものです。