自分を生きる、活かしてくれる社会のために

あなたにとって本当に大切なことを知る方法は論理的に熟考することではなかった

 
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心理カウンセラー/調香師 「すべての人が自分らしく生きられる社会」を夢見て、心優しくも励ましが必要な人たちの手助けになればと思っています。 フレグランスデザインでは、あらゆる香りを創ることができます。
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自分の日々の生活を観察してみると、ほとんどの時間があまり大切なことに費やされていないような気がします。

そして、これからも、大切なことを後回しにして生きていく可能性が高いと思うと、「このままではいけない!」と急に一念発起したような気持ちになります。

 

でも、自分にとって大切なことって、どのようにしたら分かるのでしょうか。

 

「大切なものは、目に見えない」

 

大切なものは、目に見えない

 

これは、サン=テグジュペリの「星の王子さま」の有名な一節です。

星の王子さまと仲良くなったきつねが、別れ際に言った秘密の言葉でした。

 

王子さまは、自分の住んでいた星から旅立つ前に、一輪の花に水をやったり、風避けを立てたりして世話をしていました。

ところが、そうして毎日世話をしてきたのに、口うるさい一輪の花に愛想を尽かして、別れを告げます。そして、王子さまが暮らしてきた小さな星を離れ、宇宙に旅立ってしまったのです。

 

王子さまが考えを変えるきっかけになったのが、7番目に訪れた地球でした。

 

その地球で、偶然、薔薇(バラ)が咲き乱れる庭園を通り過ぎます。

そこには、小さな星で世話をしていた一輪の花と同じような薔薇がたくさん咲いていました。

 

王子さまは思い出します。
「自分が世話した一輪の花は、この宇宙でたった1本しかないと言っていたのに…」
「ここにはたくさんあるじゃないか」

 

王子さまは、小さな星で世話していた一輪の花は、たったひとつの特別なものだと思っていました。そのおかげで、自分は豊かだと感じていたのです。

 

ところが、その一輪のバラが、どこにでもある普通の花だと知って、落ち込んでしまいました。

 

 

そこに現れたのが、あの有名な名言を放つことになるキツネです。

王子さま:
「一緒に遊ぼうよ」

 

きつね:
「僕は君になついていないから遊べない」

 

王子さま:
「なつくってどういう意味?」

 

きつね:
「君は、僕にとって十万人の似たような少年達の一人でしかない。君にとっても僕は、十万匹のきつねの一匹に過ぎない。でも、君が僕をなつかせたら、互いに無くてはならない存在になる。君は僕にとってたったひとりの少年になる」

 

きつね:
「ほら、あそこに小麦畑が見えるだろう。僕はパンを食べないから、小麦畑なんか関係ない。君は金色の髪をしている。君が僕をなつかせたら素敵だ。小麦畑を渡る風の音が好きなる」

そして、お互いになついた頃に、お別れの時がやってきます。

 

きつね:
「あの薔薇たちを見ておいで。自分の星の一輪の花が宇宙でたったひとつだとわかる」

きつね:
「そうしたら、僕のところへ戻ってきて“さよなら”を言ってほしい」

きつね:
「秘密の言葉をあげるから」

 

王子さまは、再び、薔薇の咲き乱れる庭園に行きます。

そして、小さな星で自分が水をやった一輪の花は、庭園に咲き乱れる薔薇とは全く違う事に気付きます。

 

 

王子さま:
「君たちは僕の薔薇とは全然似ていないよ」

王子さま:
「通りすがりの人は、僕の星の一輪の花を見て、君たちと同じだ、と思うだろう。でも、あの花は、君たち全部よりも大事だ」

王子さま:
「なぜって?僕が水をやったのはあの花だから」

 

大切なものは、目では見えない

 

一輪の花に費やした時間の分だけ、花と離れがたくなる。

なついたものには責任がある。

 

・・・僕はあの花に責任がある…。

王子さまは、忘れないように繰り返しました。

 

 

あなたにとって、いちばん費やした時間は何でしょうか

 

 

あなたにとって、人生でいちばん費やした時間は何でしょうか。

 

人生でいちばん時間を費やしたもの…。

 

自分は自分自身の人生の伴走者

 

いちばん時間を費やしているのは「自分自身

 

自分自身に費やしてきた時間は、生まれた時から、この「今」にいたるまでずっと、です。

だから、自分自身に関係あることには、とても気になります。

 

例えば、星の王子さま風に言えば、
「昔、よく遊んだ公園に吹く風は、ただの空気の移動ではない。全身で味わいたくなる特別な空気だ」
…となるでしょう。

 

そんなただの空気の移動でさえ、自分に関係あると思えば気になります。

 

だから、自分自身に関係あることは全部知りたくなるのです。

それは、ずっと自分に時間を費やしているから、自分が自分自身になついているからです。

 

そして、星の王子さまも悟ったように、自分自身は、地球上に何十億といる人間のひとりには過ぎないけれど、かけがえの無い存在です。

 

他人から見れば、たくさん居る人間のうちの一人に過ぎないかもしれませんが、自分にとっては、明らかに特別な存在と言えます。

 

看護師が聞いた“死ぬ前に語られる後悔”

 

オーストラリアの看護師が聞いた「死ぬ前に語られる後悔」として、もっとも多いのが、

自分自身に忠実に生きれば良かった

ということなのだそうです。

 

自分自身に忠実。

 

誰かに望まれる人生ではなく、もっと自分の心のうちを自分自身が聞いてあげればよかった、ということだと思います。

 

日常生活では、どうしても、目に見えるもの、そして目の前の多忙に忙殺されてしまいます。しかし、本当に大切なものは目に見えません。

 

心の目で見ないと、大切なものは通り過ぎてしまいます。

 

あなたにとって大切なことを知るためには

 

 

では、あなたにとって、本当に大切なものは、どのようにしたら知ることができるのでしょうか。

 

アップルの創業者であるスティブ・ジョブスは、こう言いました。

 

Don’t let the noise of others’ opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.

あなた方の内なる声がかき消されないように。そして何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのか、もうとっくに知っているはずです。ほかのことは二の次なのです。

“If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?”
もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをしたいと思うだろうか

 

自分のコアな部分はなんと言っているのでしょうか。

そして、そのコアな声と行動が一致しているでしょうか。

 

大切なものは目に見えない

 

だからこそ、耳をすませ、鼻を利かせ、見えないものに対して自分の感覚を研ぎ澄ませていくことが大事なのです。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

本当に大切なものは目に見えない。

だから、その大切なものを知るには、目に見えないものを知るために、自分の全感覚を研ぎ澄ませて、自分のコアな部分に聞いてみることでした。

 

人は誰しも、不確実な世の中を生きていく上で、いくつもの悩みにぶつかります。それが、重たい問題であればあるほど、あなた自身のコアが発する直感にしたがったほうがよいことが多いです。

事実を論理的に積み上げたり、数字の計算でいくとこちらのほうが確率が高いから、というのは、自分のコアとずれている可能性があります。

 

まず最初に、自分の直感の声を聞いてみましょう。

直感は、論理を超えて、一瞬の間に、ものすごいデータ処理をした上で、最適な答えをあなたに教えてくれます。

 

後悔がないように生きるには、直感に従う勇気をもって、自分が納得いく判断をするしかないのです。

 

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