自分を生きる、活かしてくれる社会のために

将来が不安で眠れない!というあなたへ贈る物理学的に証明された希望

 
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心理カウンセラー/調香師 「すべての人が自分らしく生きられる社会」を夢見て、心優しくも励ましが必要な人たちの手助けになればと思っています。 フレグランスデザインでは、あらゆる香りを創ることができます。
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あなたが置かれている状況が良くない流れになっている時、自分の将来にとても不安を覚えるものです。私自身も、「自分は、この先、いったいどうなってしまうのだろう」と胃が痛くなって眠れない夜を過ごすこともあります。

 

そんな時、「この世は不確実性に満ちている。良い方向にも、そうでない方向にも。でも、それは自分で決められる」ということを思い出します。

これは、最新の物理学が行き着いた結論です。

 

それは、いったいどういうことなのでしょうか。

そして、それは本当にそうなのでしょうか。

 

電子は粒子か、波動か/二重スリットの実験

 

物理学に詳しい人は良く知っているかもしれませんが、だいたいどの教科書にも載っている「二重スリットの実験」というものがあります。

 

電子は粒子なのか波動なのか」という物理学上の論争に対して、どちらが正しいのかを証明した実験です。

 

実験は、電子銃から電子を発射して、板に開けた二つの穴を通じて、後ろのスクリーンに投影させるというシンプルな実験です。この実験は、なんと日本メーカーの研究所(浜松ホトニクス株式会社中央研究所)でも行われました。

 

 

 

電子銃を発射して点が写れば、電子の正体は粒子ということになりますし、モヤモヤした波のようなもの(干渉縞)ができたら波動ということになります。

 

 

 

この二重スリットの実験について、ものすごくおおざっぱに結論だけを言うと、実験の状況によって、後ろのスクリーンに映るものが点になったり、波になったりした、ということです。

 

この実験の状況というのは、観測者がいるかいないかで実験結果が変わったということです。

 

この結果により、「電子は粒子でもあり波動でもある」と結論づけられました。実験した結果がそうなので、常識的な論理を当てはめることができなかったわけです。

電子は粒子性と波動性を併せ持った存在、ということが実験によって証明されてしまったので、そのように説明するしかなかったのです。

 

普通、私たちの常識から考えれば、粒子と波動を併せ持つと言っても、電子を観察した時には、実際にはどちらか一方しか観測されないはずです。一体、粒と波が同時に存在している姿というのは、どういうことなのでしょうか。

 

シュレーディンガーの猫/量子物理学の思考実験

 

「電子が粒子と波動の両方を併せ持つ、ということが実験で証明されたとはいえ、両方が同時に存在するなんて現実的にはありえないでしょ!」

…と疑問を呈したのが、同じ量子物理学者のシュレーディンガーです。

 

二重スリットの実験では、確固たる結果が出ているので、それを覆すことはできません。でも、その実験から導き出された理論に納得がいっていないようでした。

 

そこで、シュレーディンガーは、思考実験の命題を出します。

それが有名な「シュレーディンガーの猫」です。

 

  1. 黒い箱を用意します
  2. 箱の中に放射性物質を入れます
  3. 毒ガス噴霧器を入れます
  4. 放射性物質が崩壊したら反応するセンサーを置きます
  5. センサーが反応すると毒ガスが発射されます。
  6. その箱の中に猫を入れます
  7. 放射性物質が崩壊するかどうかはランダムです
  8. 二重スリット実験の論理でいうと崩壊したものと崩壊しないものが同時に存在しているはずです
  9. 人間が箱の中を観測すると放射性物質に影響を与えてしまうので中を開けるまでわかりません
  10. 果たして猫は生きているのでしょうか?

 

 

放射性物質が崩壊した状態であるのと同時に、崩壊していない状態でもあるのであれば、箱に入った猫は、生きているのと同時に死んでいます。

生と死が同時に重なり合っているわけです。

 

これはどういうことなのか。
…というのが「シュレーディンガーの猫」という思考実験です。

 

観察者がいて初めて物質の性質が決まる/量子物理学

 

二重スリットの実験は、その結果から「電子は、粒子でもあり波動でもある」と結論づけるしかありませんでした。

粒子も波動も、同時に存在することが確認されたのです。

 

でも、同時に存在するという意味がわかりません。ですから、「シュレディンガーの猫」の思考実験を突きつけられたのです。

 

量子力学的にいうと、粒子と波動が重なり合っている状態というのは「粒子と波動の可能性だけが存在している」という状態です。

そして、観測者が対象物を観測してはじめて、物質の性質が決まるのです。(コペンハーゲン解釈)

 

これは、人間の心と物質には関係性があるのではないか、ということが、最新の量子物理学がたどり着いた結論なのです。

 

…となると、さきほどの「シュレーディンガーの猫」は、はたして、どうなってしまっているのでしょうか。

 

この世の中はすべて可能性に満ちている

 

この世界は不確実性に満ちています。それは、すべての空間が可能性で満たされているともいえます。

そして、その可能性は観測者いてこそ、姿をあらわすのです。

 

どうして大人は可能性を信じなくなるのだろう

 

産まれたばかりの赤ちゃんを見て、誰もが、その赤ちゃんの将来に対して無限の可能性を感じるでしょう。

偉大な芸術家になるかもしれないし、総理大臣になるかもしれない。ノーベル賞を受賞するかもしれないのです。

そうした可能性を、まったく否定せずに夢見ることができます。

 

それは、可能性に満ち溢れた空間に生まれてきて、しかも、その観測者たる赤ちゃんは、自分に対してなんの制限も設けていないからです。きっと赤ちゃんは、言葉も話せないかもしれませんが、無限の可能性を感じているはずです。

 

しかし、だんだんと大人になるにつれて、知らず知らずのうちに、その可能性を狭めていってしまいます。

 

おそらく幼稚園あたりまでは、自分は何にでもなれる、と思っていたのではないでしょうか。

 

いつでも可能性という存在はあり続ける

 

先ほどの二重スリットの実験のように、物質を決定づけるのは観測者である人間なのです。

 

そして、一瞬先も決まっていないほど、すべては「可能性」という状態で存在しているのです。

 

こうした不確実性は、将来のことは全くわからないということを示しています。しかし、同時に、自分の意識によって創造できることも示しているのです。

 

たしかに、未来がどのようになるのかはわかりません。

自分にとって好ましい状態になるかもしれませんし、そうではないかもしれません。

 

江戸時代の僧侶、良寛は言います。

災難に逢う時節には災難に逢うがよく候、死ぬる時節には死ぬがよく候、是はこれ災難をのがるる妙法にて候

(災難にあったら災難を受け入れなさい。死ぬ時が来たら死を受け入れなさい、これが災難にあわない秘訣です)

 

結局、どんなに注意深く生活しても災難にあうときはあうし、リスキーな生活していても大丈夫な日々が続いたりします。

 

それは、まったく不確実な世界を生きていて、いろいろな可能性のなかで、たまたま生かされているだけだからです。

 

将来のことは、確かに、わからないから不安です。

 

でも、わからないけれど、すべての可能性はあるのです。そして、それは観測者たる私たちの意識が反映されるのです。

可能性は無限だし、その不確実な可能性にさえ、自分の意識を及ぼすことができる。

そして、まったくわからないからこそ、素晴らしい未来に出会える可能性も、また存在しているのです。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

量子物理学の世界でも、この世を形作る物質の基礎(電子や素粒子など)は、粒子性や波動性という二重の性質を同時に持っていて、それは「可能性」という状態でしか存在していない。それは観測者によって決定づけられる、ということが現代の物理学で証明されている結果です。

 

そもそも、根本的にわからない世界に私たちは存在しています。

そして、同時に、すべての可能性の中で生きているのです。

 

そのように考えると、将来が不安で仕方がない、と思っても、仕方がない、と思いませんか。

どうなるかわからないのであるから、もう、この世界に自分の身を委ねるしかない、という気になってきます。

 

このブログを読んでくださっているということは、今とりあえずは「生きている」ということですから、生かされている間は、この世界の不確実性と可能性を味わってみたらいかがでしょうか。

 

私も辛い気持ちになった夜は、このようなことを思い出して気持ちを落ちつかせています。

 

この世界は、いつまで私たちを生かしてくれるのかはわかりません。でも、その間はぜひとも楽しみましょう。そして、味わいましょう。

 

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