高性能の人工知能に性格診断をお願いしたところ驚きの結果に!/AIが人間を判断する世界

人工知能(AI;Artificial Intelligence)というのは最近よく聞く言葉ですが、すでに、いろいろなところで実用化されている技術であったりします。
膨大なデータを背景にしたAIは、人間が考えたり分析したりするよりも、はるかに早く答えを見出してくれます。そのような高性能のAIに、自分がどんな性格であるのかを聞いてみました。
ブログやツイッターの文章からあなたの性格を診断!
今回、使用した人工知能は、IBMが開発した「IBM Watson」です。
IBMのWatsonは、企業向けに開発された人工知能ですが、そのさわりの部分は個人でも試してみることができます。
それが、サイトで無料公開されている「性格分析」です。
実用化されている本物の人工知能を使って無料でできる性格診断です。
開発当初はツイッターと連携してつぶやきを分析することから進化したようなので、ツイッターによる性格分析のほうがノウハウが蓄積されています。ただ、ここではお手軽にブログの文章を分析してもらいます。
Watsonの性格分析のやり方解説
IBMのサイトで無料公開されている「性格分析」のページを開いてください。
1.「テキスト入力」を選んでクリック
2.「任意のテキスト」をクリックして白紙のテキストボックスを表示
「テキスト入力」をクリックしたままでは、「夏目漱石の道草」の文章がデフォルトで入っているので、「任意のテキスト」を選択して白紙のテキストボックスを表示させます。
3.テキストボックス内に自分で書いた記事をコピペして「分析」をクリック
自分の書いた記事をコピー&ペーストして白紙のテキストボックスに貼り付けます。
テキストボックスに貼り付ける文章は長い文章(単語がたくさん含まれる文章)を入力すると、精度の高い分析ができるようです。
私は前日に書いたブログ記事「働きすぎてしまう人の3つの特徴と自分らしい働き方を取り戻す2つの方法」をコピペしてみました。
そして、いよいよ「分析」をクリック!
すると、人工知能による性格特性の分析結果が出ますよ。
・・・どうやら、私は内向的なタイプだそうです。
では、実際に診断結果を検証してみます。
「楽器演奏の経験がある」
→これは、軽くやったことがあるという程度。どうして楽器演奏の経験がある、という判定になったのかはブログの記事からは思い当たりません。
「社会貢献のためのボランティア活動をしている」
→これは、確かに現在進行でボランティア活動をしています。あっています。
「SF映画を好む」
→これもあっていますね。サスペンス映画よりもSFの方を見ますね。スターウオーズとか。
結果としては、まあまあ納得、というレベルでしょうか。
他の記事もいろいろコピペして分析してみると、また違った結果が出てくるのかもしれません。全部の文章を入れてみると、全体的な傾向がつかめるかもしれませんね。
ツイッターアカウントをAIに読み込ませて分析することも可能
ブログなどの文章をコピペして分析するだけでなく、ツイッターと連携させて性格特性を分析することもできます。
ちなみに、私のツイッターアカウントでもやってみました。
ツイッターは、ブログと違って独白系が多いので、結構、性格診断的には最適な感じもしますが、どうでしょう。
分析結果については、「う〜〜〜ん..」という感じでなんともいえないです。
とにかく無料でここまでできるツールが世の中に出現してきていると言うことですね。
人工知能が一般社会に浸透するのは、もうすぐそこ
現在、実用化と言う点ではIBMが世界に先行していますが、他のAI関連企業も、ぞくぞくと人工知能関連の製品を世に出してきています。
身近なところにも人工知能(AI)が進出
膨大なデータを自ら学習し分析することができる人工知能は、銀行コールセンターへの問い合わせ支援や人を介さない人材のマッチング事業などには、すでに実用化されているレベルなのです。
また、いわゆる「おもてなし」の分野に対しても人工知能は進出していて、例えばヒルトンホテルでは、フロントのカウンターに人工知能を搭載したロボット「コニー」を置いて、挨拶したり、施設の営業時間などの質問に答えたりするなど、人間に代わってサービスを行っているとのこと。膨大なデータをもとに旅行のコンシェルジュまでしてしまうようです。
そんな接客ロボットのコニーは現在、バージニア州で接客マナーを学んでいる最中とのこと。いずれ、さらにパワーアップしたロボットがホテルのフロントにやってくるかもしれません。
労働人口の49%がAIやロボット等で代替可能
こうなってくると、野村総合研究所が「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能になる」とプレスリリースしたように、仕事の効率化は加速度的に高まっていくことでしょう。
そして、グーグルのCEOであるラリー・ペイジが「20年後、あなたが望もうが、望むまいが現在の仕事のほとんどがロボットによって代行される」と言ったように、本当に人間がやる仕事がなくなってしまうかもしれません。
それでも最終的には人間、ということを信じたい
将来的には、人間の代わりになるようなクオリティまで持って行こうとしているわけなので、生身の人間よりもAIと会話している時間のほうが多い、という時代がくるのかもしれません。
すでに機械と向き合っている時間の方が多い
今でも、人と会話をしている時間よりもスマートフォンやパソコンを通じてコミュニケーションをとっている時間のほうが多かったりしませんか。
人工知能が社会に浸透してくると、生身の人間に相談したりすることがなくなり、みんなAIに答えを求めるようになるかもしれません。
人間関係、というと、それだけでストレスの原因であることは確かです。
機械であれば、「あなた、頭悪いね!」と返答がかえってきても、それがもとで機械と付き合えなくなってしまった、、、ということはないと思います。「ま、ロボットだし」と、機械に感情がないことで、安堵感さえ覚えるのではないでしょうか。
人工知能は、そうした人間の感情にさえ挑戦しています。「人間がAIに恋するところまで進化させる!」と研究者のほうも意気込んで開発しています。
すでに、文学や哲学、漫画やサブカルチャーまで、ありとあらゆる人間の活動がインターネット上に記録されており、それは、一生かかっても読むことができないほどの膨大な情報です。そうした人間の悲喜こもごものデータがAIによって詳細に解析され、現実に活用されているのです。
私たちの仕事はどうなってしまうのか
私は心理カウンセラーですが、カウンセリングも人間よりも機械の方がいい、と感じる人が多くなってもおかしくないと思っています。対面だと緊張するけれど、対AIなら緊張しないだろうということも一因です。
ちなみに野村総研のレポートによると、「カウンセラーは人工知能によっても代替えが難しいだろう」という職業には分類されています。
しかし、今回、AIの性格分析を試してみて、本当にそうなのだろうか、と考え込んでしまいました。
私たち人間は、同じ仲間に対して、どの部分を扱っていけばいいのでしょうか。
人工知能が急速に進歩しているとはいえ、実際にSFのような世界になっていくのは、まだ先の話、なのかもしれません。
ただ、現在、盛んに言われてきていることは、250年前の産業革命以来の、大きな変革の波がやってきている、ということです。気がついたら「おとぎの国」にいた、というふうになるかもしれません。
時代の変わり目と言われている今、世界に吹いている風をしっかりと身体で味わっておきたいと感じる今日この頃です。
追伸:
ちなみに、この記事を人工知能のWatsonに分析してもらったら、前日の記事とは違った結果が出ましたよ。
「確度が非常に高い解析結果」とはならなかったので、もうすこし文字量が多いほうがいいみたいです。
興奮しやすいタイプ・・・だって。